千葉県香取市の香取神宮

下総国の一之宮、御祭神は経津主大神。

毎年11月30日に行われる「大饗祭」

五穀豊穣と豊漁に感謝するとともに、御祭神の経津主大神が、鹿島神宮の御祭神とこの国を平定した時、この平定に従った東国33か国に鎮座する神々を大饗を以ってもてなしたという故事に倣って行われる祭りです。

香取神宮では年間70回もの祭りが執り行われるが、この「大饗祭」は600年以上の歴史があり、香取神宮の中でも最も大規模で旧儀を重んじる重要な祭祀として、今日に伝えられています。

暗闇の中、拝殿に供えられる神饌は三十九台にも及び、その美しさは目を見張るものがあります。大御食 巻行器(まきほかい)16台、御箸2台、御盃 五枚1台、御神酒 二樽1台、鴨羽盛2台、鳥羽盛(鮭・鮫)4台、餅1台、乾魚1台25尾5台、撰切1台、鮭胞子二胞1台、鮒1台、鱠1台、海菜1台、柚子(15個)1台、塩水1台。

すべて利根川と水郷で獲れたものを熟饌にして供じられます。

※巻行器(まきほかい)は、真薦(まこも)で作られ、中に四斗の米をゆでたものを干して詰めてあります。

※鴨羽盛は鴨を頭、羽、足を胴体からはずし、肉や内臓も取・足に串をさして聖護院大根に刺してあります。