千葉県印西市平岡の鳥見神社に奉納される三匹獅子舞。毎年5月3日に行われるが、かつてはオコトと呼ばれる稲作の予祝行事(2月8日)であったとされている。

同様の獅子舞は文明(1469~87)頃から印西大森鳥見神社の祭礼で舞われていた。平岡鳥見神社の創建は延宝6年(1678)であることから、その後大森から伝わったと言われている。

舞はジジ(親獅子)、セナ(若獅子)、がカカ(雌獅子)をめぐって喧嘩を繰り広げ、その後争うことの愚かさを知り、仲直りするストーリーで、悪魔払いと豊作を祈願する舞となっている。囃子は笛のみで楽人と呼ばれ4人が演奏をする。

当日は、平岡会館と呼ばれる施設で神事が行われ舞が披露される。その後、鳥見神社に向かって行道が行われる。奉納は、ブッコミと呼ばれる囃子にのって獅子が境内に入り舞がはじまる。1.初の舞(カカ) 2.二の舞(カカ) 3.舞出し(セナ) 4.初の舞(セナ) 5.二の舞(セナ)6.舞出し(ジジ) 7.初の舞(ジジ) 8.二の舞(ジジ) 9.弓くぐり(ジジ) 10.眠りの舞 11.大廻りの舞12.勇み三角の舞 13.蚯蚓拾いの舞 14.喧嘩の舞15.仲三角の舞 16.喧嘩の舞 17.仲直り三角の舞 18.大廻りの舞 19.籤の舞 の演目が伝承されている。

 

参考資料:千葉県の歴史(別編 民俗2)/印西市の指定文化財/房総の祭りと技