千葉県市原市に伝わる伝統行事「椎津のカラダビ」。椎津城が里見氏に攻められて落城した時、元城主を偲んで仮の葬式を営んだのが始まりとも、城主を逃がすため、にせの葬式で敵を欺いたとのだとも伝えられている。かつては8月15日の夕方、水難者などの施餓鬼供養を営む風習があり、これも現在の行事に組み込まれている。さらに万灯は、出羽三山信仰の梵天供養に出た山車にも通じると言われている。
新盆の供養、悲運の城主の鎮魂、水難の死者の慰霊、疫病の流行の防除など、さまざまな意味が込められていると言われている。千葉県指定民俗文化財。