千葉県鴨川市貝渚(かいすか)の八雲神社。鴨川合同祭で披露される担ぎ屋台。重さ1トン、3本の担ぎ棒、屋台の底はなく中に太鼓の打ち手が乗り込む。激しくサシ・モミをしても、横倒しになっても、お囃子が止まることがない。担ぎ手は「水交団」と呼ばれる若者たち。

「水交団」は昔、漁業関係者でつくった海難救助団であったという。祭り衣装は、正式には緞子と呼ばれる化粧まわしを着ける。今は、簡略かされ緞子を着けない担ぎ手もいるが、拘りをもつ若ものは、自分で緞子の絵柄を考え、一刺し一刺し時間をかけて刺繍をしている。昔は6月に神社の例祭に担がれていたが、今は、9月に他の地区の祭礼と合わせて「鴨川合同祭」で披露される。平成4年鴨川市無形民俗文化財に指定されている。